ランニング言いたい放題

日本ベアフットランニング協会公認コーチ、Vibram FiveFingers トータルアドバイザー。走るのが好きな人|裸足で走ったりケニアで走ったり|メインテーマは『ケニア人ランナーの動きの再現』です。お問合せ:hadashi.rc@gmail.com。by須合拓也

何故ランナーはケガをするのか?

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私はランニングを20年以上続けていますが、ケガは何度も経験したことがあります。

軽いものから重いものまで様々なケガをしました。

それも原因は他の人と接触したとか、何か物にぶつかった、いつもと違う運動をした、ということではありません。

ただ単に走っているだけで、走れなくなったのです。

 

 

今回は何故走っているだけでランナーはケガをするのか、私なりに考えてみました。

 

ランニングは基本的に他のスポーツと違い、外傷を負うことはほとんどありません。

球技では他の選手と接触や、ボールや道具によりケガをすることがありますし、格闘技の様に相手を直接殴る蹴る投げることによって負傷することがあります。

上記のような外傷はランナー同士の接触や転倒くらいしかありません。

 

それでもランナーのケガは少なくありません。

私の知っている限りだと、シンスプリント・足底筋(腱)膜炎・疲労骨折・鵞足炎・腸脛靭帯炎・坐骨神経痛椎間板ヘルニア・アキレス腱周囲炎・肉離れ・溶血性貧血・変形性膝関節症などなど。

ただ走っているだけでよくもこれだけケガをするものです。

 

どこかにぶつけたわけでもなく、後天的病気や先天性の持病でもないのであれば、いったい何が原因なのでしょうか。

 

それに対する回答はただ一つ、オーバートレーニンです。

 

ただし、ここで言うオーバートレーニングは単純に運動のやりすぎという意味を超えます。

シンプルに表すなら「運動による消耗が自然治癒力を上回っている」といった意味で話していきます。

 

オーバートレーニングにも2種類タイプがあると思います。

全体的なオーバートレーニン局所的なオーバートレーニンです。

 

全体的なオーバートレーニングとは人間の性能限界を超えたトレーニングをしている状態のことです。

例えば、月間走行距離が3000km(1日100km)とかですね。

つまり、その練習をしたら誰もが重大なケガをするという、当たり前のことです。

これが問題になるのはオリンピアレベルのアスリートに限られてくると思われるので、ここでは割愛します。

 

大多数のランナーにとって問題になるのは局所的なオーバートレーニンでしょう。

これについて説明していきます。

 

かなり大雑把になりますが人間は約200の骨と約300の筋肉があり、筋肉の両端には腱があって、心臓と肺が酸素や栄養を補給して、外側を皮膚が覆っています。

私は人をこれらの”部品”で構成された”機械”と考えます。

 

部品なので当然耐久力がそれぞれ決まっていて、それ以上の負担がかかると壊れるわけです。

自動車なら点検して疲労した部品を交換しますが、人間の場合は自然治癒力により部品の疲労を修理するわけです。

 

局所的なオーバートレーニングとは要するに体のどこか特定の部位に過度な負担がかかっていて、その負担が部位の自然治癒力を上回っているときに発生すると考えます。

 

これが大多数のランナーのケガの原因構造です。

 

さて、こう考えますと解決手段としてはシンプルに2つに分かれます。

負担を減らすか、治癒力を上げるか、です。

 

どちらが簡単かと言われると難しいですし、その人のケガの機序がはっきりしないことにはどちらが良いかは何とも言えません。

また、私はあくまでランナーであって医者ではないので、治癒力を上げる方法は経験則レベルでしか知りません。

なので、ここからは負担を減らすところに焦点を当てます。

 

ランナーがケガしないためには局所的な負担を減らすこと、という流れですが、これは単純に練習を減らすということではありません。

走っていて局部的に負担がかかるが故にケガをするとしたら、悪いのはランニングフォームです。

 

悪いランニングフォームをしているからケガをするのですから、ケガをしないためにはランニングフォームを良くしないといけません。

 

そうでなければ同じようなケガを繰り返すか、体中様々な箇所でケガが発生するかのどちらかです。

これは鍼灸院や整骨院で体のケアをして一回治っても、またケガが出るのであればほぼ確実にフォームの問題ではないかと思います。

ただ、口で言うのは簡単ですが、現実の問題はより複雑です。

 

人によってランニングフォームは違いますし、従って直さなければいけない箇所も様々です。

また同じケガをしていても直さなければいけない部分は人によって異なることがあります。

何故なら局部に負担がかかってしまっている構造はいくつもパターンがあるからです。

 

痛みが出ている箇所が原因とも限りません。

例えばある部位が良く使えていないために別の部位を過度に使わざるを得なく、ケガに至ることもあります。

その場合は過度に使っている部分を治療しても、根本解決には至りません。

 

人間の体は一つの機械とみても自動車よりも遥かに複雑です。

どんな運動でもできて、様々な動かし方が可能なために、その原因の構造も多様で複雑になりがちです。

 

私も正直わからないことが多いです。

ただ、ケガには全て原因が、ケガの仕組み、すなわち機序が必ずあるはずです。

 

人は偶然にケガはしません。

単に人知が及んでないだけです。

 

この記事の目的はケガに対しての対応法の枠組みをはっきりさせることと、可能性の提言にあります。

 

普段体の使い方を記事に上げることが多いですが、良い体の使い方をすればケガは予防できるだろうとも考えています。

 

これからもその考えのもと、いろいろと記事をまとめていきたいものです。

 

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