腰高フォームは実は非効率というお話
ランナーならよく「腰高フォームがいい」と聞いたことがあるかと思いますが、実はそれ非効率ですよ、というのが今回のテーマです。
何故腰高フォームが非効率なのか説明します。
ランニングはいかに効率よく前進できるかがタイムに大きく影響します。
前進するというのは水平方向に力が大きければ大きいほどいいので、効率の良いフォームというのは比較的少ない労力で前方向に力が発揮できることが条件になるかと思います。
では腰高のフォームはどうなのか。
腰高フォームを簡単に再現すると、普通に立てばよいところを態々つま先立ちしているような状態が近いと思います。
実際に試さなくてもわかると思いますが、つま先立ちって疲れますよね。
踵も地面についてただ立っているほうが疲れませんよね。
腰高フォームというのはそういうことです。
腰高のフォームを実現するためには腰を上に持ち上げなくてはいけないわけであって、これは力が上に逃げている・無駄に使っていることの証左です。
では何故腰高フォームが良いと誤解されがちなのか。
これは2パターンあるかと思います。
一つは速い人には足が長い人が多く、身体特徴としてもともと腰高である点です。
身体条件として足が長い=腰が高い位置にある人は普通に走っても、他のランナーより物理的に腰高となりますが、それを見て「腰高フォームが良い」と誤解している可能性が高いです。
元々腰の位置が高い人=腰が高いフォーム(動き)とするのは明らかに表現のミスです。
何故ならこれは元々腰が高い位置にあるだけで、腰を高い位置に持っていくフォーム・動きをしているわけではないからです。
もう一つは長い距離で腰高フォームを保てる人はそもそも身体能力が高いからいいタイムを出せるということです。
この場合は要するに因果関係の理解が間違っています。
これは正しくは「腰高フォームだからタイムが出る」ではなく、「身体能力が高いからタイムも出るし、腰高フォームをずっと維持できる」です。
このパターン、実は高い身体能力を十全に生かせていないわけなので非常にもったいないです。
以上が腰高のフォームが実は非効率であることの説明です。
余談ですが、じゃあどうしたらいいのかという話を簡単につけておきます。
トップクラスの選手を見ていると足が地面から離れる瞬間は足が斜め後ろにまっすぐ伸びていることが多いです。
力の向きが上ではなく斜め上方向に向いているということです。
人間の構造上、水平前方だけに力を発揮することはできません。(そもそもそんなことを出来るのはジェットエンジンくらいだと思いますが)
どうしても少なからずは上方向に力が逃げますが、それを如何にうまく水平前方へ近づけられるかがポイントになってくるかと思います。
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