ランニング言いたい放題

ケニア人のフォームやベアフットランニングについて書いてるブログです。ご依頼・お問合せはhadashi.rc@gmail.comまでどうぞ。by須合拓也

意識してもランニングフォームが変わらない理由

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皆さんはご自身のランニングフォームについてお悩みでしょうか。

ランナーであればランニングフォームを気にされる方が多いと思います。

 

今回の記事はランニングフォームを変えることについて考察したいと思います。

 

私はこれまでのランニング経験から”ランニングフォームは走っているときに意識しても変わることはない”と考えています。

まずはそこから話していきたいと思います。

 

学生時代は毎日朝夕練習があり、合計20km程走っていました。

当然ランニングフォームのことを走る時もずっと考えながら、つまり「意識」しながら走っていました。

それは何も私だけに限った話ではありません。

 

私が所属していた陸上部では練習前に部員全員が『今日は○○を意識した走りたい』みたいなことを話してから練習をしていました。

要は周りの陸上部員も程度や方法の差はあれど、全員が何らかの意識をしながら走っていたということです。

 

その頃はこれだけ意識して走っているのだから、フォームは当然良いものになっているだろうと、自己評価は高まっていました。

頭の中ではきれいに走れている自分を想像していたのです。

 

そうやっている中で大会などで走っているところを映像で取られ、客観的にみる機会がありましたが、その時はショックでした。

想像していたフォームと映像のフォームがあまりにも違うのです。

 

次の日からまたいろいろと意識して練習し始めました。

そしてまた何かの機会に撮影されたフォームを見て、その時も何も変わってなくてガッカリしました。

同じく次の日から模索の日々です。

 

これを高校と大学通して学生時代7年間、社会人になってから3年以上も繰り返しました。

合わせて10年間、私のフォームはほとんど変わらなかったのです。

 

これは何も私だけに限った話ではありません。

 

学生時代に周りの部員も意識して走っていたと書きましたが、その中でフォームが良い方向に変わった部員は一人もいません。

合宿で毎年見てきた他校の陸上部員も含めて数百人のランナーの中でゼロです。

中には箱根駅伝に出場した選手が何人もいて、その走りを正月にテレビで見ていましたが、ほとんど変わっていませんでした。

(ただし、元々フォームが良くて変える必要の少ないランナーにとってはフォームが変わらないほうがいいので、上記に書いている誰もフォームが変わらないという経験談の中にはそういう選手も少なからずいるのですが。)

 

あまりフォームの良くはなく、おそらく本人も良い方向に変えようとしていたランナーも変化はありませんでした。

 

何故フォームを変えようと意識してもランニングフォームが変わらないのかは、一つ考えた仮説があります。

 

原因は脳にあると考えます。

人間の脳は生きていくために様々な働きを常にしており、その機能についてはまだまだ謎が多いですが、脳の構造の仮説の一つにポール・マクリーン博士の『三位一体脳モデル』があります。(脳の三層構造、など表現はいろいろとあるようです)

 

このモデルは脳の構造を以下のように捉えています。

ヒトの脳を3層で考え、一番内側は爬虫類から継承して反射をコントロールする脳、その外側に哺乳類から受け継いだ「情動脳」、一番外側の新皮質が人間が獲得した「理性脳」で構成され、相互作用で働くという説

ただし仮説としては古く、近年専門家の間では細かな部分は否定されていたりもするようですが、脳の構造を考えるにあたっては便利です。

つまり、脳は各部位ごとに機能が分化していて、それぞれ連動しながら働いているという点においては大きく間違えてはいないだろう、とした上で話を進めていきます。

 

これはつまり人が話しているときや物事を考えるとき、あるいは私が文章を書いているときも脳は働いていますが、それは私が走っているときに使われている領域とは違うということです。

 

さらに「意識」という言葉も厄介です。

 

意識する、とは言ったものの、実際に脳の中でどのように「意識」しているのかは全く分かりません。

ですが、仮に頭の中で「こうこうこう言う風にして体のあの部分を動かそう」と意識しているのであれば、ランニングフォームを変えるのは難しいでしょう。

 

なぜなら脳の領域、担当が違うからです。

 

人が論理的に言葉で思考ができるのは主に前頭前野のおかげだそうです。

前頭前野 - 脳科学辞典

つまり人は前頭前野含む外側の新皮質が発達しているから物事を考えて実行に移せるわけです。

 

しかし、ランニングは違います。

 

走るという行為は非常に原初的なものです。

なので幼い子供でも歩き、走ることはできるわけです。

脳であてはめても運動を司るのは原初の部分にあたる脳幹に近い小脳と言われています。

小脳 - 脳科学辞典

 

なので、意識のレベルの違いがランニングフォームを変えられるかどうかに影響するのではないか、と考えられます。

つまり、前頭前野でフォームを変えようと考えても、運動自体は小脳が担当しているので、小脳で変えるように働きかけないと意味が無いのではないかということです。

 

例えるなら騎手と馬です。

 

考えるのは騎手で、方向を指示したり、加減速を調整することはできます。

しかし騎手は馬のフォームを変えることはできません。

 

例えに従って、もし馬のランニングフォームを変えたいとするのであれば、騎手が馬から降り、馬の一挙手一投足を見て、手とり足とり細かく指示して動きを刷り込んでいく必要があるのではないかと私は考えます。

 

また、おそらく運動神経のよい一握りの優秀な選手たちの頭の中は、このようなことを運動している最中でも出来ているのだろうと思います。

正に人馬一体というものです。

 

しかし、大多数のランナーは馬が走っているときに馬のランニングフォームを変えることは不可能でしょう。

私も10年やって無理だったので諦めました。

 

今は手とり足とり方式で、少なくとも自分がガッカリしないくらいに良いフォームにはなりました。

 

今回のお話はこのくらいで。

 

長々とお付き合いいただきありがとうございました。

 

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